よもやま話 – 中国の「ウミガメ」と呼ばれるITエキスパート

2019年11月22日

よもやま話 - 中国の「ウミガメ」と呼ばれるITエキスパート
よもやま話 – 中国の「ウミガメ」と呼ばれるITエキスパート

先日、NHKの特集番組で、中国企業のIT関連技術がいかに日本より進んでいるか、そして、現在も様々な形で国内のIT産業の発展を促しているかをわかりやすく解説している、ドキュメンタリーがありました。

正直言って、これほど中国と差がついていとは思いませんでした。
その中でも特に注目したのが、「ウミガメ」と呼ばれる人々です。

彼らは、若い時から積極的に海外に出て、シリコンバレーやGAFAと呼ばれるIT大手企業に就職、そこで経験を積んで、高い技術力や経験を持って中国に帰国します。
中国政府はそういった「ウミガメ」を推奨しており、帰国時には起業援助など、国をあげて高い待遇を用意しています。
その待遇も破格で、帰国して起業する際は自由に使用できるオフィスが提供されたり、起業資金が提供されたりします。

一党独裁の共産主義体制という、西側諸国の自由主義国家から考えれば、特異な体制下での話に見えなくもないですが、国家が積極的にIT関連技術の海外からの収集=人材の育成を行っているのは、すごいことだと思います。

番組では、他にも、アメリカのシリコンバレーのベンチャー企業に、中国政府がアメリカ人のエージェントを使って積極的に勧誘を行い、中国国内への誘致を行っている現状もでてきました。
北京のビル一棟を提供するから、中国に来てくれといった話もあったそうです。

中国国内で数億人が利用しているサービスが、今度は世界中に普及していくことを考えると、日本も国内での成功事例に収まらず、世界を相手にしたIT関連サービスの創造が必要なのではないかと、強く思いました。

GAFAとは
google、Amazon、Facebook、Apple、4つの主要IT企業の頭文字を取って総称する呼称