Webサイトの集客方法・流入対策 ~第一回 広告による集客~初心者のためのネットショップ(オンラインショップ)
新型コロナウイルスの影響で、飲食店をはじめとした方々が、ネットショップを始める機会も増えていると思います。
現在、ネットショップ(ネット通販)自体は、BASE等で機能や手数料にこだわらなければ、簡単に始めることが出来ると思います。
なのですが、ネットショップ(ネット通販)を作った後が問題で、できたばかりのWebサイトやネットショップは、そのままでは陸の孤島。放っておいても誰もお客さんは来てくれません。
集客について、すぐに始められるきっかけになるようポイントを押さえていきたいと思います。
次の記事はこちら。
Webサイトの集客方法は何があるのか?
大きく分けると、3つになります。
- 有料広告
- SNS
- SEO → オウンドメディア(コンテンツマーケティング)
始めに、即効性が高い、有料広告について説明します。
Web広告の仕組みと費用
Web広告の仕組みをざっくり簡単に説明すると、
あなたの広告が1クリックされるたびに幾ら払うか?
を入札して高い金額の広告が掲載される
仕組みです。
SNSやYouTube、google等をりようしていれば、良く目にすると思います。
google、YouTube、Facebook、Twitter、instagramあたりが初心者にも始めやすいと思います。
現在は色々な解説があるため、検索で調べて1日~2日程度、必死でがんばれば、素人でも始めることができると思います。
やり方自体の説明サイトは多いのですが、戦略の立て方、考え方に特化している記事が少なく、また、やり方が分かっても、戦略的な考え方ないと始められないので、ここでは、先に考え方について書いていきます。
ちなみに、この辺りをプロにお願いしちゃうと、制作費やら広告費×ロイヤリティ分の費用やらを支払わなければなりません。費用をかけたくない人は、なるべく自分でがんばることをお勧めします。
1クリックの平均価格は、業界や商品によって、まちまちです。
だいたい、全体平均を無理矢理取ると、100円程度になるかと思います。
競合が多く利益率の高い商品になると、500円、1,000円と金額が跳ね上がっていきます。
弁護士業界で過払い金請求相談の広告単価なんかは、1クリック1万円~なんて時代もありました。まあ、1クリック1万円~支払っても十分利益が出る世界なので、こういう単価になっていたのですが(笑)
お金さえ払えば、「セグメントされた=広告の対象となるユーザー」をある程度絞って広告を出すことが可能です。
ここでは、1クリック100円としてお話しを進めてみます。
あなたがネットショップ(ネット通販)の広告を配信した場合、広告がクリックされる度に、言い換えると、あなたのネットショップに広告をクリックして人が来る度に100円かかる計算になります。
あなたのネットショップに来てくれた人が10人いたとします。
10人中、1人が購入してくれたとすると、購入までに
10人 × 100円 = 1,000円
の広告費用がかかる計算になります。
この1,000円の広告費を支払っても、利益が出て、且つ、お店がその利益でも存続できるなら、やる価値はあると思います。
購入率と客単価を想定・算出しておく
あなたのネットショップ(オンラインショップ)に来た人の内、何パーセントが購入するか、これが購入率です。
例えば、100人の人が来て、10人が購入すれば、購入率10%です。
購入率は、どのような人達を集客するかによっても変化します。
例えば、自分のお店の商品に興味関心のある人達に対して広告等を表示して集客すれば、購入率があがると考えられます。
逆に、まったく興味関心のない人達に対して集客を行えば、購入率は下がります。
客単価は、
商品の単価 × 購入数
になります。
商品数と種類、価格帯によっても客単価は変化します。
購入率、客単価には、商品性も影響します。
商品性と一言で言うと簡単ですが、色々な要素によって商品性は構成されます。
必要性、差別化、継続性、嗜好性、依存性等々、多岐にわたります。
複数の要素が組み合わさると、購入率や客単価を上げると考えられます。
このお話をしだすと膨大なテキスト量になりそうなので、別の機会にしたいと思います。
広告費に耐えられるか、一旦シミュレーションをしてみる
一旦、広告費の話に戻ります。
購入率と客単価がある程度予想できると、コストと合わせて利益についても予想できるため、売上と利益のシミュレーション行うことが可能です。
商品コスト | 500円 |
客単価 | 2,500円 |
広告単価(1Click) | 100円 |
購入までの広告クリック数 | 10Click |
以上と仮定して、計算してみましょう。
1人の購入者を作るための広告費用は、
100円 × 10Click =1,000円
利益を計算してみましょう。
2,500円 - 1,000円(広告費) - 500円(商品コスト) = 500円
こういった計算になります。
この場合は利益がでるので、この利益でもOKなら、広告費をかけてネットショップに集客を行っても良いという判断になります。
リピート率を計算に入れてみる
さて、一度消費してしまうと価値の残らない広告費ですが、広告費で来たお客さんがもう一度来てくれるリピート率が存在します。
不確定要素が多く、予測が難しい”率”なので、計算式に入れにくいのですが、もし、リピート率を計算に入れられるのでしたら、コストや広告費にかける金額を増やしたり、利益を増やすことが可能になるかもしれません。
単純に、100名のユーザーを広告で集客した場合、
翌週 10名
リピートするのであれば、
リピート率 = 10%
になります。
翌々週、翌々翌週にもリピートするのであれば、その率も入れていきます。ここでは、単純化するために、翌週10%のみとします。
これを計算に組み入れます。
リピート率が上がれば上がるほど、1人当たりの集客単価は低くなります。
クチコミ等、自然流入による効果を計算式にいれてみる
一度、あなたのネットショップ(オンラインショップ)で購入したお客さんが、SNS等でクチコミしてくれると、集客に繋がる可能性があります。
広告費をかけるとある一定数、クチコミによる集客が発生する場合もあります。
来客したユーザーのクチコミにより1%の人が集客できるとします。
ここでは、来客した人数に対して、クチコミで1%の人が、集客できると仮定します。
シミュレーションを組んでみる
以上の率や数値を元にシミュレーションを組んでみると、こんな感じになります。
googleスプレッドシートにしておきますので、コピーして利用してもらえればと思います。
各単価や率を、自分のネットショップに合わせて変更してみて下さい。
1週目 | 2週目 | 3週目 | |
広告費 | ¥100,000 | ¥100,000 | ¥100,000 |
1Click単価 | ¥100 | ¥100 | ¥100 |
広告による来客数 | 1,000 | 1,000 | 1,000 |
リピート率 | 10.0% | 10.0% | 10.0% |
リピート数合計 | 100 | 100 | |
クチコミ等(自然流入)率 | 1% | 1% | 1% |
クチコミ等(自然流入)数 | 10 | 10 | 10 |
来客数合計 | 1,010 | 1,110 | 1,110 |
購入率 | 10.0% | 10.0% | 10.0% |
購入数 | 101 | 111 | 111 |
客単価 | ¥2,500 | ¥2,500 | ¥2,500 |
売上 | ¥252,500 | ¥277,500 | ¥277,500 |
製造コスト単価 | ¥500 | ¥500 | ¥500 |
製造数 | 230 | 230 | 230 |
製造コスト合計 | ¥115,000 | ¥115,000 | ¥115,000 |
利益 | ¥37,500 | ¥62,500 | ¥62,500 |
最後に
ここまでは有料広告を主体とした、集客方法を紹介しました。
なんで、広告費を使用することを先にお話ししたかというと、
即効性が高い
ということがあります。
更に、これから説明する、
他の集客方法について、広告費をかけるとどれくらいのコストになるのか把握して自分たちの労力(人件費)と比較する
といったことを目的としています。
正直、即効性は高いのですが、クリック単価、購入単価に対しての購入率や客単価がなかなか上がらず、利益が出にくいといったことが多々あります。
また、これから紹介する、Web広告以外の他の手段の場合は、実費をかけずに、自分たちの労力で集客が行え、且つ、継続制もありますが、集客までに相応の時間がかかります。
時間がかかるぶん、集客ができたときのコストもかなり低く抑えることができ、効果は継続します。
ただ、時間がかかる上に、成功する確率自体も高いとはいえません。
よく、SEO業者なんかが、”絶対成功”とか言っていますが、そんな魔法みたいな方法はそうそう転がっていません。ほとんどが詐欺だと思った方がいいでしょう。
これから紹介する手段は、主に
SNS
を利用した認知とクチコミの創出。
SEO
と呼ばれるgoogle等の検索エンジンの上位に検索結果として表示されることで集客する方法。主に、
コンテンツマーケティング(オウンドメディア)
と呼ばれる手法になっていくと思います。
こちらは、広告費のように消費されたら二度と戻ってこない”金銭的な価値”とはならず、労力というコストを消費することで、継続的に集客を行う仕組みを作り出すことが可能です。
ただ、地道な努力と試行錯誤、積み上げが必要になります。
次回から説明します。